「福祉整理」は、部屋の衛生や健康な生活環境を整えることです。部屋の整理という点では同じですが、将来来るであろう「死」を意識して行うというよりは、現在の生活を整備し、より良く生きていこうと「生」を意識して行われます。社会的・福祉的側面が強い整理であるといえます。
『福祉整理』
不要になって使われていない家財や日用品を整理・整頓・処分し快適な空間を作りましょう。介護や福祉に関わり、高齢者が健全な生活を続けるための住環境の整理です。福祉と住環境を別々に考えて対処するのではなく、行政や介護施設、さらには病院などとの連携を保ち、整理を行なっています。
なぜ?!「高齢になると、なぜ片付けができなくなるの?」
そもそも、年齢を重ねると、なぜ片付けができなくなってしまうのでしょうか。
その理由を考えてみましょう。
・徳観「捨てる=悪」の道
・「もったいない」の価値観
・体力・気力の衰え
・「思い出」を捨てられない
・家に人を呼ばなくなる
・他人に自分の領域を荒らされたくない
・セルフネグレクト・ためこみ障害
超高齢社会を迎え、「おひとりさま」の高齢者が激増しています。
さらに、認知症を発症したり、身体の自由が利かなくなったりする人も増えています。
自分で身の回りのことができなくなった高齢者は、次第に劣悪になる環境の中で生活していかなくてはならなくなります。
「福祉整理」とは、介護や福祉に関わり、高齢者が健全な生活を続けるために住環境を整えることをいいます。
・施設入居
・入院に伴う家財整理
・撤去・認知症の人の住環境整理
・自宅介護のための不用品整理
・定期的なハウスクリーニング
『施設入居・入院に伴う家財整理・撤去』
介護施設に入居したり、末期がんなどで入院すると、再び自宅に帰って生活することはほぼなくなります。
施設や病院には最低限のものしか置けないため、これまで暮らしていた自宅や部屋を整理する必要が出て来ます。
入所・入院が必要な状態なので、もちろん高齢者自身で部屋を片付けることはできません。
そんなとき、本人に代わって家財道具を整理・撤去します。
『自宅介護のための不用品整理』
自宅で介護生活を送る人のための住環境を整えます。あまりにモノが溢れ、また、ごみ屋敷状態になっていると、介護する人が家に入ることができないでしょう。
また、介護用ベッドを入れる必要がある場合、まずは自宅を片付けて、ベッドを置く場所を作らなくてはなりません。介護する人・される人が、双方気持ち良く生活するために不用品やごみを片付けます。
『定期的なハウスクリーニング』
要介護でなくても、自分で片付けや整理が難しい高齢者は増えています。
こういった人が安心して健康な毎日を送れるようにするため、定期的に整理やハウスクリーニングを依頼します。少し汚れたり、ごみが溜まったりしても、定期的に片付けてもらえれば安心です。